3年ぶりに西松建設のみなさま21人を富士山にお迎えしました!
午前中はバスでスバルラインを上がり、五合目手前まで。御庭・奥庭でトレッキングをしながら、富士山の生物多様性学習会を実施。
散策中、山頂は雲の中でしたが、足元に赤く色づいたコケモモの実や、雨上がりでキラキラしたコケ、強風や積雪・雪崩に耐えて根を張り続ける樹々...、富士山の過酷な環境で生きる限られた植物たちの様子を実感しながら歩きました。
これはお中道入口で発見したヨモギ、もともとここにはなかった植物で、ふもとから私たちの靴底や車のタイヤなどによって運ばれたと思われるものです。過酷なこの環境で生き抜いてきた先の植物たちの居場所、守られてきた生態系のバランスが、繁殖力の強いヨモギなどの侵入によって脅かされては大変なのです・・・
お腹を満たし、午後は河口湖畔まで移動。スバルラインを下るバスの中では、富士山に生育する特定外来植物及び河口湖での生物多様性保全学習会を実施しました。みなさまとは2016年の初活動で実施して以来の、アレチウリ駆除活動に再びご協力いただきました。
約600m、遊歩道に沿って歩きながら、わさわさと成長を続けるアレチウリを発見し、回収。数人残して先へ進み、回収。だんだん日が差してきて暑さを感じながらも、すごいスピード感でどんどんどんどん駆除が進みます。柄の長い道具を使いこなし、アレチウリ釣りを楽しむ皆さん(違う)、袋はどれもパンパンの大漁です!
回収成果 アレチウリ 105kg
富士山の生物多様性保全活動のために、みなさまの貴重な1日をご提供いただきありがとうございました!いつかは五合目での活動をご一緒に・・・ぜひよろしくお願いいたします。
日本で特定外来植物に指定されているアレチウリは、北米原産のツル性の植物で、ここ河口湖畔でもともと生育しているヨシや、樹木(柳や桜など)をつたって上へとツルを伸ばし、土手の上の遊歩道までツルを伸ばしているものもこの時期は結構あります。ヨシは陸ではオオヨシキリなど野鳥の営巣、水中では魚の産卵場所となっています。踏まれても刈られても再生力は高いそうですが、いま生育しているヨシの上をアレチウリによって覆われ日光を遮られると、鳥や魚の営巣場所を奪ってしまいます。またツルが枯れた様子は見た目がよくなく湖畔の景観を損ね、白く小さくかわいいアレチウリの花はその蜜を求めてスズメバチを湖畔に引き寄せてしまい危険。そのため河口湖畔では2013年から駆除活動を継続しています。引き続き皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。